2枚引いて2枚墓地

スラムを卒業してPT目指してます

ウルザソプター調整録1.0

 

 モダンホライゾンの発売以降、【ホガークヴァイン】の登場によって歪みに歪みきったモダンの環境でしたが《黄泉からの橋》の禁止によって(一応の)平和が訪れました。今回は現在調整中の通称【ウルザソプター】というアーキタイプについて、プレイ方針やサイドプランについて解説していきます。

 

現在使用しているリストは以下になります。このリストを元に解説していきたいと思います。

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  • 【ウルザソプター】とは

 まず始めに、【ウルザソプター】とはソプターコンボ(《弱者の剣》+《飛行機械の鋳造所》の有限コンボ)を軸に据えたコンボデッキです。この2枚が揃うとマナの数だけ飛行機械トークンの生成+1点ゲインを繰り返すことができますが、相手に幾分かの猶予を与えてしまっていました。

 

 しかし、この2枚に《最高工匠卿、ウルザ》が加わると、墓地から戻った《弱者の剣》を1番目の能力でタップして生み出したマナから《飛行機械の鋳造所》を起動、《弱者の剣》をサクって~を繰り返し無限ループになります。

 

 無限体のトークンから無限マナを生み出し、《最高工匠卿、ウルザ》の2番目の能力でデッキ内の全てのカードをプレイでき、《イシュ・サーの背骨》や《研磨基地》がある場合はさらに勝利を確実にできます。 

f:id:solaeq:20190828235751j:plain + f:id:solaeq:20190828235748j:plain → 有限ループ

 + f:id:solaeq:20190828235800p:plain → Win!

 

  • プレイ方針

このデッキの勝ち方は主に2パターンあります。

A:ソプターコンボ(+《最高工匠卿、ウルザ》)を揃えるコンボプラン

B:《最高工匠卿、ウルザ》《練達飛行機械職人、サイ》《飛行機械の鋳造所》によるミッドレンジプラン

 

 Aのコンボを揃えるプランを第一にプレイします。理想は3ターン目にコンボを揃えて4ターン目以降はトークンを生成し続け、いずれ引いた《最高工匠卿、ウルザ》を叩きつけて即勝利することです。

 

 コンボパーツに直接アクセスできるカードは《ゴブリンの技師》《発明品の唸り》と入っています。どちらも下準備を要求するカードなので最適なルートで揃えられる練習をしましょう。

 

 Bのプランですが、クリーチャーデッキにもコントロールに対しても非常に強く立ち回れるのがこの【ウルザソプター】の強みと言えます(サイドプランの強いコンボデッキは強い!)。

 《最高工匠卿、ウルザ》のトークンはパワーがかなりの数値になり、《飛行機械の鋳造所》はダメージレースを常に有利に運びます。ロングゲームになれば、《最高工匠卿、ウルザ》の2番目の能力でアドバンテージを取り続け、コンボもちらつくため対処を迫られる側は不利な択を取らされます。

 《罠の橋》に引きこもって飛行機械トークンで殴り続けるプランも多くのデッキに非常に有効です。

 

☆《ゴブリンの技師》で落とすカードについて

 一見墓地に置くことに意味のある《弱者の剣》を優先しそうですが、《飛行機械の鋳造所》(および《発明品の唸り》)を引いていない時は《弱者の剣》は優先しません。

 なぜかと言えば、《ゴブリンの技師》が除去されなかった時のリターンが無く、相手に広い択を与えるためです(《弱者の剣》だけが場に出ることのゲームへの影響は0です)。

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 よく落とすカードとしては、

《飛行機械の鋳造所》:これが場に定着するだけでBのプランを取りやすくなります。《ゴブリンの技師》の除去が困難なデッキに対しては優先度がかなり高いです。

《胆液の水源》:場と墓地を行き来させるだけで膨大なアドバンテージを生みます。コントロール相手によく選択します。

《真髄の針》:これもコントロールによく選択します。《ゴブリンの技師》の能力で何度も置き直せるのでこのデッキの《真髄の針》は他のデッキと別格の強さがあります。

その他、《罠の橋》《黄鉄の呪文爆弾》も選択することが多いですが、墓地対策系は間に合わないことが多いので選択する機会は少ない印象です。

 

  • サイドボーディング、各種デッキへのゲームプラン

 このデッキのサイドボーディングで意識すべきは、メインと同じく「最速のコンボを目指すか」「除去やアドバンテージ源を増やしてミッドレンジとして振る舞うか」の2プラン使い分けることです。

 

 コンボデッキで特に定説とされている「デッキの形を崩さない」ですが、十分ミッドレンジとしても振る舞うことができるためその場合は意識しすぎることはないと思っています。

 

 

A’.最速のコンボを目指すプラン

こちらのコンボへの対処が限定的なデッキ

(ex.バーン、墓地利用系、トロン系、タイタン系、親和、エルフ…)

メインはほぼ互いに干渉手段を持たず、サイド後数枚のカードで干渉し合うデッキタイプになります。軸を大きくずらす必要があるほど不利に転じることは無いため、自分のプランを優先しましょう。

 

非クリーチャー、除去の有効ではないコンボ

(ex.ネオブランド、アドグレイス、LO、リビングエンド…)

デッキの構造上、非クリーチャーコンボに対しての有効な対抗手段を持てないため基本的に不利です。こちらの最速勝利を目指すのが一番無難かと思います。

 

B’.ミッドレンジ

除去の有効なデッキ(ex.感染、ドルイドコンボ…)

これらのデッキには【ウルザソプター】側が受ける側になります。非クリーチャーコンボと違って除去が有効なため、最速を目指す必要はありません。

 

こちらのコンボへの干渉手段が豊富なデッキ

(et.人間、エスパーメンター、UW系、BG系…)

最速でのコンボ成立が困難なデッキであるためミッドレンジプランをとります。ただし、コントロール系もサイド後は殴ってくる場合も多いため注意が必要です。

 

☆サイドアウト率の高いカードについて
《精神石》:メインでは2→4のマナジャンプしてくれるため素早い《最高工匠卿、ウルザ》のプレイ、フラッドの解消と良い働きをしてくれるカードです。しかし、サイド後はアーティファクト破壊が飛んでくることが想定され、《精神石》は破壊された場合のテンポロスが大きく、《ゴブリンの技師》で再設置するうまみもほぼありません。


《ゴブリンの技師》:グリクシスの特性上、置かれてしまったエンチャントに触ることができません。《安らかなる眠り》《虚空の力線》に対しても、ミッドレンジプランを取れるのがこのデッキの長所ですが、《ゴブリンの技師》に関してはこれらエンチャントの前では不要牌にしかなりません。


《墓掘りの檻》《虚無の呪文爆弾》等各種メタカード:臨機応変

 

 

現在メタゲームの上位に存在するアーキタイプについて、サイドボーディングと相性をまとめていきます。

UW系コントロール 8:2

かなりの有利マッチアップです。UW側からすればソプターコンボを揃えられることが許されないため、クリーチャーや《発明品の唸り》による圧で常に狭い択を迫られます。

負けるパターンが序盤からテンポ良くPW陣を展開されて何も回答が無い場合とサイド後のメンターです。

IN 《ボーラスの工作員、テゼレット》1《練達飛行機械職人、サイ》1

OUT 《罠の橋》1《精神石》1

相手の《安らかなる眠り》や《石のような静寂》、《僧院の導師》等のサイドボーディングを見て柔軟に対応します。

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人間 5:5

 コンボへのルートが複数存在するため《翻弄する魔道士》《帆凧の掠め取り》に常に裏目が発生します。逆に正しい指定をされ続けると手も足も出ず負けます。

 サイド後はあらゆる除去が有効なため総じて微有利です。《戦争の報い、禍汰奇》が減ってるのも追い風です。

IN 《致命的な一押し》4 《真冬》1《感電破》1

OUT 《精神石》3《ミシュラのガラクタ》1《オパールのモックス》1《イシュ・サーの背骨》1

↓想定サイドボード

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BG系 5:5

 多くのリソースを場に置くためハンデスから《ヴェールのリリアナ》によるマウントはされにくいです。2マナ生物のラインにテンポよく殴られてコンボにたどり着けない場合が一番危険です。特に《漁る軟泥》がコンボに干渉してくるため驚異になります。サイド後もこのために《真髄の針》を残します。

 サイド後、相手の《疫病を仕組むもの》も危険なため単体除去をあるだけ入れて、差し切ることを意識します。

IN 《練達飛行機械職人、サイ》1《ボーラスの工作員、テゼレット》1《致命的な一押し》4《感電破》1

OUT 《精神石》3《墓掘りの檻》1《虚無の呪文爆弾》1《罠の橋》1《オパールのモックス》1

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エルドラージトロン 7:3

 ソプターコンボへの干渉手段が少なく、構築物トークンのサイズを超えにくいためメインは有利です。《虚空の杯》か《大いなる創造者、カーン》にはまるのが負け筋のため、《真髄の針》の指定は《大いなる創造者、カーン》です。

IN 《ボーラスの工作員、テゼレット》1《儀礼的拒否》1《摩耗//損耗》1

OUT 《虚無の呪文爆弾》1《黄鉄の呪文爆弾》1《墓掘りの檻》1

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フェニックス系 UR7:3 赤単6:4

 URはメインから《外科的摘出》が入っている可能性があるためソプターコンボ中にフルタップしないよう注意します。《飛行機械の鋳造所》が設置できるだけでライフをかなり守れるので概ね有利です。

 赤単は速度勝負です。早いターンに《孤高のフェニックス》が出てくると厳しくなります。

URフェニックス

IN 《トーモッドの墓所》1《致命的な一押し》4

OUT 《精神石》2《真髄の針》1《血清の幻視》2

赤単フェニックス

IN 《練達飛行機械職人、サイ》1《致命的な一押し》4

OUT 《精神石》1《イシュ・サーの背骨》1《真髄の針》1《血清の幻視》2

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バーン 6:4

 速度勝負です。《飛行機械の鋳造所》自体が単体でバーンに強いため構造上有利です。サイド後は《飛行機械の鋳造所》用のマナを構えてターンを返しましょう。《頭蓋割り》が減少傾向なため《粉々》をフィズらせることを意識します。

IN 《集団的蛮行》1《致命的な一押し》4《真冬》1

OUT 《真髄の針》1《虚無の呪文爆弾》1《墓掘りの檻》1《イシュ・サーの背骨》1《罠の橋》1《血清の幻視》1

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☆その他サイド候補

《思考囲い》:コンボ耐性が無さすぎるため。【ネオブランド】には《集団的蛮行》も間に合わないため天を仰ぐことになりそうです。

 

《ギラプールの霊気格子》:対クリーチャー最強の一枚。ですが、クリーチャーデッキにはアーティファクトの枚数を減らしているのであまり起動できなかったため見送り。

 

《倦怠の宝珠》:対人間最強。ソプターコンボや構築物トークンの生成を妨害するため、始動する際には自分で墓地に送ることを想定しています。人間だけのために枠を割きたくないという理由で保留中。

 

《滅び》:BG系にも投入できる全除去ですが、黒ダブルが勿論きついので一旦保留。

 

《ウルザの後継、カーン》:《ボーラスの工作員、テゼレット》の方が10000000倍強いです。

 

 

・終わりに

今週、晴れる屋さんのモダン神挑戦者決定戦に行ってきます。そのあたりも踏まえて少しずつ調整録を更新していきたいと思います。では。